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主題の明確化

今年はほんとうに暖冬ですね。日本列島近くでジェット気流が蛇行しているので、寒気が流れ込まないとのことです。
これも地球温暖化のせいでしょうか?

さて「ちょうふく山のやまんば」は、何回も通し稽古をしています。「猫の事務所」も、本日通し稽古を深めます。

いよいよ、劇の主題に迫る稽古に入ってきました。もちろん主題はいつも意識されているのですが、稽古で生まれる様々な問題群に、忘れがちになったりもします。
ですから、しっかり時間をとらなければ…。

「ちょうふく山のやまんば」の主題は「みんなという問題を解決する」です。

私たち日本人は「長いものにまかれがち」です。
そこから集団のゆがみが生まれます。
かつては戦争に流されました。今は「もの言えない職場や学校」にまかれています。
いまも昔も日本人は変わらない。
民話だってそうなのです。日本人のゆがみが物語に刻まれています。

そんな主題をはっきりとさせていく作業が、主題の明確化なのです。

それは「対話」の中にしかない。対話をきちんと成立させる。つまりはドラマを成立させる。
それこそが主題を浮き上がらせてきます。

それを音や明かりでフォローする。
それが主題に迫るということなのだ、と思っています。

面白くスリリングな作業ですが、しんどい作業でもあります。

さあ、今日も稽古。頑張ろう!

【釜】

ちょうふく山のやまんば、最終段階へ!

新作「ちょうふく山のやまんば」は、いよいよ最終段階の稽古に入ります。2月23日日曜日の第21回定期公演が初演です。
ぜひ皆様、お越しください。
久留米市石橋文化会館小ホールです。詳しくはHPにアップしています。

私たちは、人形も舞台も小道具もみんな手作りします。脚本も、もちろん手作り。
これには訳があります。

零から物語を立ち上げて、人形美術も舞台美術も音も明かりも、全部自分達で創るのには、訳があるのです。
安易に外注しません。

何故ならば、人間のもつ力を、人形劇づくりを通じて全面開花させたいのです。

人間は、年齢を重ねても能力を発達させることは充分に可能です。
また若くても眠っていた力を目覚めさせることは、充分に可能です。

それなのに、外注という人の力に頼って自らの能力を眠らせてしまうのは、もったいない。

もちろん全て手作りは、外注に比べて見劣りがするかもしれません。
けれども、手作りする分それだけ力がつきます。
作品に深い愛着も湧いてきます。

そうした努力の結晶が、観ていただける皆様に喜んでいただけるのなら、こんなに幸せなことはありません。
私たちは、そこに幸福をみているのです。

これを世間はアマチュアリズムと呼ぶのでしょう。私たちは、このアマチュアリズムを大切にしています。

アマチュアリズムには二種類あると思っています。
一つは上記の「良きアマチュアリズム」。もう一つは、悪しきアマチュアリズム。
「趣味である」と自己限定し、自己満足する。そこに甘える。

そんな悪しきアマチュアリズムを厳しく排し、「良きアマチュアリズム」を慈しむ。
それが劇列車です。

今回の新作「ちょうふく山のやまんば」も、そんな構えで創ってきました。
さあ、最終段階稽古。
頑張っていきますよ!
【釜】

頓田の森ぴーすきゃんどるナイトに想う

新作と改作の二正面作戦に忙殺されている中、一昨日は頓田の森ぴーすきゃんどるナイト2020の打ち合わせ会でした。

今年で通算13回目。

今年は会場問題に揺れ、それでも色んな方々の少しずつの善意に助けられながら、新会場での開催にこぎ着けました。

そもそも13年前。会場すら借りることが難しく、雨降りのリスクも抱えながらも、森を会場にして始めた頓田の森ぴーすきゃんどるナイト。

天気予報に一喜一憂し、3月の夜の寒さに震えながら開催した第一回目でした。
はく息が白くなり、手がかじかむような寒さでした。

第二回目。通り雨の水滴に濡れた椅子を何度も拭きながらの開催でした。
拭いてもまたすぐ通り雨が来たことを、昨日のことのように覚えています。
雨が恨めしくてならなかった。

それが会場問題を抱えながらも、毎年続けてきたせいでしょうか。
今年また野外に舞い戻ることなく、新会場でできることを嬉しく思います。

頓田の森ぴーすきゃんどるナイトを続けていると、不思議なことに遭遇します。それも私だけでなく、複数の人が不思議なことに遭遇するのです。

それを私たちは、「森で亡くなった子どもたちが会いにきてくれた」と理解しています。

戦争体験の継承とは、死者と生者の対話です。亡くなった方々と生きている者の魂の交流なのです。
この催しをやるようになって、そう思うようになりました。

死者と生者の連帯で、未来の平和を創るのです。
それが頓田の森ぴーすきゃんどるナイト。
一年に一度は、頓田の森ぴーすきゃんどるナイトに集うこと。
それは、一年に一度事件を思い出す会。歴史を新たに刻む会。
生者が事件を忘れたら、それは歴史ではなくなります。死者は生者の心からいなくなります。

さあ、今年も準備開始です。

【釜】

謹賀新年

あけましておめでとうございます。新しい年に皆様の御多幸をお祈り申し上げます。

2020年の劇列車初公演は、P新人賞最終選考会です。
名古屋ひまわりホールにて、2月15日(土)18時半と16日(日)13時からの2ステージ。演目は「猫の事務所」。

遠方なので、費用と時間のことからも、観に来て下さいとは言えません。もし、たまたまその日は名古屋にいるという方、良かったらお越しください。
また名古屋方面にお知りあいがいらっしゃれば、お声かけいただけれると嬉しいです。
前売りチケット2200円です。

選考会は、全国から選考された3団体によって行われます。審査員の皆様と観客の皆様の手で新人賞が決まります。

私たちの作品上演の質をより高めるために、しっかりと取り組み、取り組んだ分、しっかりと学んでこようと思います。

次にわずか1週間後の2月23日(日)は、劇列車第21回定期公演「ちょうふく山のやまんば」です。
久留米石橋文化会館小ホールにて、13時と16時の2ステージ。

これも「こだわりながら良い作品を」と、頑張っています。
またチケットお申し込みは、年末年始でありながらも着実に増えています。

さて、2020年の劇列車は、改作「猫の事務所」稽古と新作「ちょうふく山のやまんば」稽古の同時進行からスタートします。

それが終わると、新年度事業計画づくりと、「ちょうふく山のやまんば」第二上演班の編成へと向かます。

さて今年は、どんな子どもたち、どんな大人たちと出会えるのでしょうか。
どんな出来事が待っているのでしょうか。

皆様、今年も劇列車をよろしくお願い申し上げます。

【釜】