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三潴生涯学習センターでの公演終了

2022.02.27 (日)

梅の花も満開、あんずもつぼみをつけています。うららかな早春です。

さて、昨日は三潴生涯学習センター主催事業「家族で楽しむ人形劇」にて、「どんぐりと山猫というはなし」初演を迎えました。

三潴生涯学習センターの感染対策は、細心の注意を払ってあるものでした。
そして、なんといってもこの事業に対する丁寧な準備に感動させられました。

子どもたちが拾ってきたどんぐりや松ぼっくりを使った可愛い工作物の数々。
その工作物で階段などを飾ってありました。

そして、開演のアナウンスに汽車の音を流すという工夫。丁寧なアナウンス。

数々の丁寧な趣向に、準備された方々の意気込みを感じました。
生涯学習センターの皆様、ありがとうございました。

そんな取り組みを目のあたりにして、私たちは「あること」をハッキリと悟ったのです。

それは、私たちの巡回事業は、迎え入れる方々の願いや必要の上に成り立っているということです。

巡回を迎え入れる主催者様は、主催するに至る願いや必要があって、企画をたててあるわけです。
そして、人々を集めてあるわけです。
それは、あたりまえのことですね。

このことを言葉を変えて述べてみます。
それは「主催される方々は、人々の‘’組織者(オルガナイザー)‘’である」ということです。

そこに私たちの上演を持ち込むということ、それはどういうことなのか?
その答えは、「組織者にとっての触媒足らんとする」ことなのでしょう。

なぜなら、組織者の方々は、集まっていただいた人々に触媒を投じることで、ある化学反応が起きることを期待してあるわけですから。
作品と上演は、組織者にとっての触媒であるわけです。

振り返って考えてみると、こんなことが言えます。
「大なり小なり全ての私たちの巡回公演は、その性格を持っていたなぁ…」と。

私たちを呼ばれる方々は、それぞれに独自の願いを持ち、独自の必要を感じてある組織者である方々です。

それはいつも肌で感じてきており、私たちの心構えの土台を為すものととらえてきました。
しかし、昨日の出来事を通じて、くっきりと輪郭を持った言葉にすることが出来たと言えます。

私たちが、地域に根ざした巡回公演を大切にしてきたのはなぜか?

私たちが作品の質にこだわってきたのはなぜか?

私たちの作品づくりと活動、その動機の質をいつも自らに問いかけ続けたのはなぜなのか?

その答えは簡潔です。
触媒が触媒になり得る質をもたなければ、組織者の方々の目的は達せられない。
ここにあります。

もちろん、私たち自身も直接的組織者です。
私たちも願いと必要を持って、直接に人々に集っていただくわけですから。

一方で巡回事業は、組織者の方々に役立つ触媒足らんとする「間接的組織者」の意識で遂行されるものです。

以上のように言葉の輪郭を与えてくれるきっかけとなった公演が、昨日の巡回公演でした。

もちろん考えていなかったわけではありませんよ。
ですが、「呼んでいただいた人々にとって満足のいく作品を」と、いささか情緒に流れた把握の仕方をしておりました。

三潴生涯学習センターの関係者の皆様、ほんとうにありがとうございました。

【釜】