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記事一覧

真剣でなごやかな対話

晩夏になりました。

さて昨日は、演劇と教育研究委員会の第一回開催日でした。
5名の参加で充実した話し合いが出来たと思っています。

この会は、演劇と教育について、ジャンルを限定せずに様々な対話を試みてみる。
その事を通じて、お互いの学びを得ていこうという会です。

漠然としていて雲をつかむような話しに聞こえる方々も多いのではないか。
そのように推定するのですが、逆に対話の範囲(ジャンル)を限定してしまうと、面白くなくなると考えています。

もちろん、対話の材料は提起されますし、対話は真剣に行われます。
真剣にやらないとおもしろくなりません。
人間関係のソンタクなどが入り組むと、とたんに対話は緊張感を失っていきます。弛緩します。

つまり対話する者同士は、全身全霊で相手と向き合うことになります。
そこにはおべんちゃらもお世辞も不要です。

「それが相手に対する敬意である」。

その前提にたつことで、対話はお互いにとって価値あるものとなり得ます。
そんなスリリングなライブが対話です。
今回は「演劇教育の2つの観点」について、そのようなスリリングな瞬間が生まれたのではないか。
そのような感想を持っています。

学びとは、たぶんそこから始まると思うのです。

さて演劇と教育研究委員会の第二回目は、10月30日日曜日、13時半から15時半です。
場所は、朝倉市秋月のアトリエ山猫舎にて。
参加費は無料です。

内容は、
①教育のオンライン化をどう考えるか?
②地域での演劇教育実践である「わくわくチャレンジ劇団」実践(三浦報告)について語る。
以上、二本立てです。

関心のある皆様、舞台アート工房・劇列車事務局までお問い合わせ下さい。
研究会の真骨頂は人数ではなく、話されている内容の質であることに間違いありません。
ですが、参加者がまだ増えてもまだパンクする心配はありませんよ。

この研究会は、舞台アート工房・劇列車が運営の責任を持っていますが、参加者に垣根はありません。
誰でも自由に参加できます。

【釜】

ほんものの希望を育む

相変わらずの暑さが続きますが、つくつくぼうしの声も聞けるようになりました。
だんだんと日が沈むのも早くなってきましたね。

さて、来年3月初演予定の「さちのまだ見ぬものがたり~貧乏神と福の神と、まだ見ぬものがたり」の台本が、いったんはあがりました。

これは民話「貧乏神と福の神」と、現代の貧困下に置かれた子どもを同時に描くことで、子どもの貧困を皆さんに知ってもらいたい、当事者の子どもたちへの応援歌になる物語を創りたいという製作異図があります。

とても良い台本が出来ました。(自画自賛ですね)。

しかし、ある大問題が生まれています。
この作品の鑑賞年齢層が中学生中心になってしまいそうだ、ということです。

これはマズイのです。
私たちは、小学生を中心とした鑑賞層に上演活動をしています。
だんだんと小学生高学年までの鑑賞層を獲得してきているとはいえ、中学生の鑑賞層は全く未開拓です。
(中学生の開拓は必要なこととはいえ、一朝一夕にいくことではありません)。

ですから、小学生中心の鑑賞層に書き直さなければなりません。
(もっとも中学生が鑑賞層の中心となる台本も、出来の良さからお蔵入りはもったいない。可能な限り、陽の目を見させたいと思います)。

これは辛い…。
まだまだ生みの苦しみが続きます。

でも、書き上げるために様々なことを調べました。
「貧困と心の病気との関係」など。
すると、様々な活動をされてある皆さんを知ることになりました。
貧困にともなう様々なトラブルに見舞われながら、そこをバネに表現活動を継続されてある方々。
彼ら彼女らにとっては、表現が「生きなおし」そのものの行為となっているようです。
表現が遊びでも趣味でもなく、「生きることそのもの」なのです。

これは「生きる希望」そのものです。

私たちの新作作品も、そんな生きる希望を育むことが出来たら、こんなに嬉しいことはありません。
浮わついた希望ではない。
踏まれても踏まれても失われなかった希望。
いや、踏まれて踏まれて「どん底の地獄」の中で育まれた希望。
そんな希望は、「私を諦めない」ことから生まれています。
そのような質を持った作品が出来るように、決意を新たにしています。

子どもは未来の大人です。
私たちは、未来の大人に向けて、希望を語る作品を創っているのです。
ほんものの希望を…。
そのためには、少々の苦しみなど、とるに値しません。

現在、台本が遅れているため、様々な製作過程が同時進行を始めました。
また、そんな製作が可能になってきています。

【釜】

夏の巡回公演を終えて

昨日8月9日(長崎に原爆が投下された日)に、夏の最後の巡回公演が終わりました。

三潴地区の学童保育所の子どもたちに、「ちょうふく山のやまんば」を上演しました。
コロナ禍の中で、指導員の先生方といろいろ相談しながらの公演でした。
お世話になった先生方には、厚く御礼申し上げます。
そして子どもたち。
素直な合いの手を随所に入れてくれてありがとう。

さて、連日の猛暑日が続く中での車両搬入搬出、そして作品の入れかえと、暑さと闘いながらの作業となりました。
大変でなかったと言えば嘘になります。

ですが、訪れた先々で準備に奔走された皆様や受け入れの窓口になってくださった皆様、そして子どもたちと出会うことが出来ました。

私たちは、受け入れてくださった皆様の思いに応えていくことが、巡回公演の基本だと考えています。
夏の巡回公演でお会いした皆様の思いに、少しでもお役にたてていれば、こんなに嬉しいことはありません。
どうもありがとうございました。

さて、次は9月~12月の間に5回の巡回公演と3回のワークショップが控えています。
また新作製作も、いよいよ開始されます。

2022年度後半期を、劇列車はどう駆け抜けていくのでしょうか?
どこまで遠くまで行けるのか、どこまで丁寧に走り抜けられるのか。
来年3月末にたどり着いた地点からは、どんな景色がみえるのでしょうか?

さあ、一息ついたら走り出します!

【釜】

暑さの中、市内学童保育所での巡回公演

現在、ほぼ2日~3日おきに巡回公演が目白押しで続いています。
忙しくて、ブログが追いついていません。

8月3日は、久留米市内学童保育所にて、「どんぐりと山猫というはなし」巡回公演でした。
7月31日に引き続き、コミュニティセンター2階ホールでの公演でした。

2階への荷揚げと搬出のために、ボランティアの皆様のお手をお借りしました。大変助かりました。ありがとうございました。

さて8月3日の公演では、子どもたちが集中して見てくれました。
「ボクは一郎くんの気持ちがよくわかる」と言ってくれた男の子、深く集中して観てくれていたのですね。ほんとうにありがとう。

さて、次は作品が変わり「ちょうふく山のやまんば」による巡回公演です。
明日と明後日は、公民館を借りての通し稽古。
夏バテしないようにがんばります。

【釜】

パペットシアターPROJECT助成採択決定!

連日の猛暑日。
皆様、いかがお過ごしですか?

さて、今年2022年度「パペットシアターPROJECT-困難を抱えるこどもへの人形劇観劇支援」事業への助成が採択されました。
今年度もパペットシアターが開催できることになりました。

今年、本事業への助成をいただくのは、ちくご川コミュニティ財団様の「子ども若者応援助成」です。
(昨年は、地域創造基金さなぶり様から助成をいただきました)。

ちくご川コミュニティ財団様は、地域市民活動のプラットホームの役割を果たしてあります。
そして財団様の「子ども若者応援助成」は、「困難を抱える子どもや若者に役立てて欲しい」という趣旨で寄贈された遺産を原資として運用されてあります。
大切に活用されなければならない資金です。

私たちは「公募募集」に応じて申請して、採択団体6団体の一つに選ばれました。
多数の団体様が応募される中、本団体の事業が採択されたことにホッとしています。

今年いただく助成金は30万円弱。
この助成金で、今年は外国籍、経済的困難、不登校の子どもたちと保護者の皆様への人形劇観劇支援を行います。

今年パペットシアターは、過去2年の実践の上に立って、事業の資金的裏付けの拡大を得たことで、一層の支援拡大をしていく計画です。
私たちも大変になります。

ですが、まだまだ心の中で悲鳴をあげている膨大な人々、その人々への支援を表裏なく展開する心ある人々のごく一部にしか届かない規模の実践であることは間違いありません。

先は長いのです。
私たちの道は、はるかに遠くまで続いていきます。

それを今年は、私たち以外に当事者支援団体3団体様と、ちくご川コミュニティ財団様と三者協同で歩いて行くことになりました。

さあ、いよいよ今年のパペットシアターPROJECTが動き出します。

【釜】

子ども人権教室での公演、終わりました。

連日の猛暑日にうだってしまいます。
7月最後の日曜日は、久留米市内で実施された子ども人権教室にて公演させていただきました。

公演にあたりましては、主催団体の方には朝早くから会場となるコミセンを開けていただきまして、ありがとうございました。
また、最初の搬入から搬出の最後までお手伝いいただいた人権啓発推進協議会の会長さんも、ありがとうございました。
重ね重ね、厚く御礼申し上げます。

参加した子どもたちや大人の皆様も、熱心に見ていただき、本当にありがとうございました。
お家に帰って、大人の人や兄弟同士で、劇を観て考えたこと思ったことを自由におしゃべりしてくれると嬉しいなぁ。

また、劇のあとは校区父親委員会の大人の皆さまによる射的大会。大いに盛り上がっている様子でした。
運営にあたられた皆様、お疲れ様でした。コロナ禍の中で行事をつくりだすことの大変さは想像に難くありません。自分のお父さんたちが一生懸命になって準備して運営している姿を目撃するということは、子どもにとって何ものにも代えがたい、とっても大事な体験になるだろうと思います。

今回の企画は、人形劇観劇をつうじて人権について考えてみるという企画。新しい取り組みとして模索しながら、取り組まれていらっしゃいました。
とても素敵な企画に関われたこと、嬉しく思います。今後の益々のご発展を、ささやかながら応援させていただきます。

【尚】