26日日曜日は、劇列車の「ボランティアの包括的研修会」(アトリエ山猫舎にて)。
レジメの準備も出来ました。用意万端です。
さて、私たち舞台アート工房・劇列車は「社会課題を解決する、創造部門を併設したアート系NPO」です。
通り名としては、人形劇団と名乗ることもありましたし、今もそう名乗る場合もあります。(作品を創造し、公演活動をしていますから、それは決して間違いではありません。これからも人形劇団と名乗る場合もあるでしょう)。
一方で、それではどうも、ジグソーパズルの最後の1ピースが上手くはまらないのです。
それを無理やりはめてきた感覚があるのですが、どこかに無理があり続けています。
そこで、今年の理事会総会議案書にて、劇列車の自己定義を再定義したわけです。
「社会課題を解決する、創造部門を併設したアート系NPO」と。
なんで自己定義を再定義したのか?
もう少し踏み込んでみます。
それは、2020年度のパペットシアターPROJECT(困難を抱えるこどもへの人形劇観劇体験支援事業)開始が、私たちの大きな転機であったからです。
パペットシアターは、今まで私たちが踏み出そうとしては、財政的裏付けがなくて踏み出せなかった事業でした。
それがちくご川コミュニティ財団様の「子ども若者応援助成」に採択されたことで、困難を抱えたこともへの支援事業の本格的スタートを、一気に切ることが出来ました。
すると、今まで見えなかった景色が見えてきました。
不思議ですね。
ほんとうに遠くまで見わたせる。
それは作品創造にまで反映しました。
ここから後、私たちの作品は大きく変わり始めています。
いわば「なぜ創るのか?なぜ表現するか?」という根源的(ラディカル)な問いに、自分たちの明確な答えを持つようになったのです。
それほどパペットシアターの実施実現の意味は大きかったのです。
それはまた劇列車という組織の見直しにもつながりました。
「NPOという形をとった劇団」なのか?それとも「NPOが創造部門を併設している」のか?
これはどちらでもよいように見えて、大きな違いになります。
今までそこを詰めていませんでした。
それでも事業展開での支障はなかったとも言えます。
(もちろん、その都度都度必死に頑張ってきたのです。単純に支障がなかったわけではありません)。
しかし今、私たちが直面している事業、私たちが切り開こうとしている事業は、私たちの組織が今まで以上に階段を登ることを要求しています。
この新しい状況に対応して、新しい考え(経験と学びに裏打ちされた新しい考え方)での研修会が必要になっています。
それが「ボランティアの包括的研修会」です。
コアサポーター会員の皆様、どうぞお越し下さい。
NPOという未来指向の組織とは、どんな組織なのか。
NPOの第一の顧客と第二の顧客とは何か。
劇列車事務局は現状をどう見ているのか。
ボランティアに求められるものは何か。
劇列車に対して持つ古い見方を刷新して、直面している状況に対応出来る新しい感覚と考えを共有し合う会です。
充実した学びの時間になることを願っています。
今私たちは、ローカルに活動しながらも、ユニークで普遍的な性格を持つ芸術創造と社会運動に乗り出しています。
なぜユニークになるのか?
それは、私たちが私たちの体験から学び、研究し、私たちの言葉を紡いで来たからです。
借り物の言葉は使わない。つまり地に足をつけて歩いて来たからです。(相変わらすの零細NPOですけどね)。
でも最後に言っておきます。
私たちは、計量的思考の世界にならされています。
ですから、零細だと「たいしたことない」と考えてしまいがちです。
でもほんとうにそうでしょうか?
数だけ大い図体のデカイ組織が、ウドの大木に成り果てている景色を、私たちは普通に見ているのではないでしょうか?
「何をなすか」は、数の力で計る計量的発想では計れないものなのです。
【釜】
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