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ほんものの希望を育む

2022.08.18 (木)

相変わらずの暑さが続きますが、つくつくぼうしの声も聞けるようになりました。
だんだんと日が沈むのも早くなってきましたね。

さて、来年3月初演予定の「さちのまだ見ぬものがたり~貧乏神と福の神と、まだ見ぬものがたり」の台本が、いったんはあがりました。

これは民話「貧乏神と福の神」と、現代の貧困下に置かれた子どもを同時に描くことで、子どもの貧困を皆さんに知ってもらいたい、当事者の子どもたちへの応援歌になる物語を創りたいという製作異図があります。

とても良い台本が出来ました。(自画自賛ですね)。

しかし、ある大問題が生まれています。
この作品の鑑賞年齢層が中学生中心になってしまいそうだ、ということです。

これはマズイのです。
私たちは、小学生を中心とした鑑賞層に上演活動をしています。
だんだんと小学生高学年までの鑑賞層を獲得してきているとはいえ、中学生の鑑賞層は全く未開拓です。
(中学生の開拓は必要なこととはいえ、一朝一夕にいくことではありません)。

ですから、小学生中心の鑑賞層に書き直さなければなりません。
(もっとも中学生が鑑賞層の中心となる台本も、出来の良さからお蔵入りはもったいない。可能な限り、陽の目を見させたいと思います)。

これは辛い…。
まだまだ生みの苦しみが続きます。

でも、書き上げるために様々なことを調べました。
「貧困と心の病気との関係」など。
すると、様々な活動をされてある皆さんを知ることになりました。
貧困にともなう様々なトラブルに見舞われながら、そこをバネに表現活動を継続されてある方々。
彼ら彼女らにとっては、表現が「生きなおし」そのものの行為となっているようです。
表現が遊びでも趣味でもなく、「生きることそのもの」なのです。

これは「生きる希望」そのものです。

私たちの新作作品も、そんな生きる希望を育むことが出来たら、こんなに嬉しいことはありません。
浮わついた希望ではない。
踏まれても踏まれても失われなかった希望。
いや、踏まれて踏まれて「どん底の地獄」の中で育まれた希望。
そんな希望は、「私を諦めない」ことから生まれています。
そのような質を持った作品が出来るように、決意を新たにしています。

子どもは未来の大人です。
私たちは、未来の大人に向けて、希望を語る作品を創っているのです。
ほんものの希望を…。
そのためには、少々の苦しみなど、とるに値しません。

現在、台本が遅れているため、様々な製作過程が同時進行を始めました。
また、そんな製作が可能になってきています。

【釜】






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