約100日をかけた新作脚本が脱稿。
ようやく脚本のゴールに到着しました。
タイトルは「みなしごサキと天狗の小太郎」。約一時間の中編人形演劇です。
モチーフを、朝倉市の民話「阿弥陀が峰の怪」からとりました。
「ゆきとかんたとももん爺」の連作と言ってもいい脚本。
新作は、いけにえにされそうになる子どものサキが、妖術に未熟な子天狗小太郎と力を合わせて、化け物をとっちめます。
昔話をモチーフにすると、すぐに古いという大人たち。
いけにえというと、古すぎるという大人たち。
私は問いたい。
いけにえは古すぎる昔話ですか?
現在に関係ないことですか?
そう問いたい。
私たちは、フクシマの子どもたちをいけにえとして原発を再稼動しようとしているし、オキナワをいけにえにして、安逸を貪っているのではないですか?
弱き者と周縁をいけにえにして、私たちの社会は成り立っている。
私には、今の日本社会がそう見えています。
「みなしごサキと天狗の小太郎」は、昔話をモチーフしながらも、<現在>を問題とした子どもたちへのエールです。
いまは、もっとマシなものへと変えられる。ちょっとした勇気を持って生きていくんだ。
大人は、子どもの未来のために勇気を持って生きていくんだ。
そうありたい。
そんな願いとともに、12月定期公演に向けて、新作が始動します!
【釜】
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