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パペットシアターPROJECTおわる

2022.03.21 (月)

桜が開花しました。きんぽうげも。
ですが、年々草花の開花時期が重なってきているような…?
うららかな春の訪れに、何か得体のしれない不安を感じるのですが…。
これって、温暖化の影響なのでしょうか?

さて、昨日はパペットシアターPROJECT。
久留米市立K小学校ワールド学級児童保護者の皆様に対する「人形劇観劇事業」でした。

この企画に助成をいただきました「地域創造基金さなぶり」様、お世話いただきましたK小学校のN先生、見学していただいた「ちくご川コミュニティ財団」のM様、同じく久留米市教育委員会のI先生、それぞれの方々に感謝申し上げます。

このパペットシアター事業は、芸術に対する精神的参入障壁(社会学でいうところのハピトゥス)を崩して、子どもの体験格差を是正していこうとする事業です。

これは大きなねらいです。
1回や2回の取り組みで「ねらいが達成された」というようなものではありませんし、それではおおざっぱ過ぎます。
いや、おおざっぱを越えて、大きなねらいを単独の1度や2度の取り組みで達成するなど、暴論であると言ってよい。

ですから、子どものささやかな変容、親子の関係のちょっとした変化、さらには子どもと教師の関係。それらを検証してみる関係者相互の「振り返り会」がどうしても必要になります。

それを「事業を実施しての波及効果」というのです。
ねらいの設定と波及効果の検証が、事業実施の生命線です。
多くの文化団体の方々には、馴染みのない発想かもしれませんが、NPOという形態の事業体では、あたりまえに出来なければならない発想なのです。

さて、昨日13時半の回に参加した女の子、11時半から来ていましたね。終わって「来年も劇があったらみたい」とN先生に話しかけていましたね。
会場に一番乗りしたこの子。どうして11時半から来ていたのだろう?時間を間違えたというわけでもなさそうな…。

同じく13時半の回に参加した男の子。劇の冒頭に演者が「一郎くーん」 とセリフを言うと、「はーい」と答えていましたね。集中したり飽きたりしながら、最後まで熱心に観てくれました。
この子は、劇をみて何を感じたのだろう?

そして15時半の回は、親子による観劇が多い回でした。
上演作品「どんぐりと山猫というはなし」の特質上、大人の方々も深く集中して観てくれました。
観てくれた大人の方々は、何をどう思ったのだろう?

アンケート記入では見えてこない、人の心のひた。言葉になりにくいもの。
この事業の波及効果とは、まずはそんなことの可能な限りの検証から入ることになるでしょうか。
人の心、人と人との関係は、目に見えないもの、触れることも出来ないもの、形のないもの。
ですから、検証作業自体、全てを検証しつくすことは不可能です。
しかし、それでも可能な限り可視化する作業が検証作業なのです。

3月中には、関係者の「振り返り会」を持って、今回のパペットシアターPROJECT事業の検証を図りたいと考えています。

次は、25日久留米市内I校区学童保育所「どんぐりと山猫というはなし」公演です。
そして、27日は今年で15回目となる「頓田の森ぴーすきゃんどるナイト」。
ロシアウクライナ戦争渦中で開催されます。
27日15時、頓田の森平和花園で開催です。
(雨天時ピーポート甘木第4、第5学習室。参加費無料)。

これは私個人の意見になりますが、現在のマスメディア報道に或る違和感を感じています。
戦争を「自由と専制の対決」のような「分かりやすい物語」にし過ぎている。
戦争は、双方にとって最大の人権侵害です。この基本的視点を片時も見失わないこと。
それが大切に思えてならないのですが…。
【釜】