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チャレンジ体験塾きたの公演

2022.12.18 (日)

昨日は、北野生涯学習センター「チャレンジ体験塾きたの」での「どんぐりと山猫というはなし」公演。

寒波が到来したあいにくの天気でしたが、たくさんの方々(大人も子どもも)に御来場いただきました。
お世話下さいました地域指導員K様、実行委員会の皆様含めまして、改めて厚く御礼申し上げます。
対話のひろばと人形ふれあい体験までふくめて、フルバージョンに近い公演でした。

さて、「どんぐりと山猫というはなし」は、一昨年夏初演の「どんぐりと山猫」を改作した現バージョンを、今年2月に三潴生涯学習センターで初演したことから始まりました。
以来、12回の上演を終えました。
次21日の小学校公演を終えると、13回目を終えることになります。
そして1年ぶりに、現バージョンの全面改訂作業に入ることになります。

この作品で到達した表現水準と私たちの演技への自覚には著しいものがありました(自画自賛ですね)。
しかしまだ先の表現にチャレンジ出来る、まだ先の表現に到達しなければならないと、全面改訂に入ります。

演劇(人形劇)での主題の呈示は、ドラマ(ある出来事の生起)によってなされるものです。
逆から言えば、ドラマの展開の中にしか劇の主題は見えてこないのです。
現バージョンではそこに弱点が見え隠れしています。
だからこの改善を図ることで、見ていただける観客の皆さんと、より濃密な場を創りたいと思っています。

なぜなら、演劇(人形劇)という芸術は、人と人の間に生まれる「間のアート)以外の何者でもないからです。
どう濃密な場を創りだせるか?
そこが最も肝要なポイントになります。

たかがと思わないで下さいね。
たかがそのくらいのことであることを否定はしませんが、たかがそのくらいのことのために、人はしのぎを削るのです。
それが表現の厳しさというものです。

もちろん現バージョン最後の上演となる21日の小学校公演では、今出来る力を出しきって全力で取り組みます。

そして全面改訂版(新バージョン)は、約一ヶ月半の作業によって生まれかわり、2月名古屋ひまわりホールで初演を迎えます。

2022年も残すところ10日余り。
年末から始まる私たちの新バージョン創造の旅は、私たちに果たしてどのような地平の景色を見せてくれるのでしょうか?

人と人の間から生まれる感性と知性を動員しながらの、楽しくもギリギリと苦しい旅の始まりがいよいよ近づきました。

【釜】