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いよいよ稽古佳境に。さちの物語

2023.10.24 (火)

月が冴えざえと光っています。
秋が深まってきましたね。

昨日は演劇と教育研究委員会10月例会でした。
報告をいただいたM様、ありがとうございました。
おかげさまで、よい学びの時間となりました。

さて新作人形演劇「さちの物語」は、そろそろ各シーンのつなぎと手直しの段階に入ります。
稽古もいよいよ佳境に入ってきました。

愛知人形劇センター様からは、12月17日(日)のP新人賞受賞記念公演チラシ初稿も送られてきました。
「さちの物語」は製作途上の作品ですから、こちらから事前に提供できた宣材もごくわずか。
人形美術も舞台美術も手作りですから、提供出来る宣材完成もギリギリとなってしまいました。

そういう条件に付き合って下さり、とても素敵なチラシに仕上げていただいただいた愛知人形劇センター様、デザイナーの方、ありがとうございました。
送られてきたチラシ案をみて、感動いたしました。

さて、いろんなことが、追い込みに入ってきています。

稽古と製作(モノづくり)で、体力的にはへろへろ。
同時に通常のイベントや公演にも手が抜けません。
それぞれがそれぞれに大切なことなのですから。
次の日曜日は、親子であそぶ人形劇がっこうです。
ホント、1日24時間では時間が足りないですね…。

しかし輪郭を現してきたている「さちの物語」に、私たち自身が少し興奮気味です。
次々に現れてきた壁を、一つひとつ知恵を絞って乗り越えてきた、その結果が現れてきているのですから、少し興奮しても当たり前といえば当たり前。

そんな自分たちの興奮を一方で冷静に突き放して客観視しながら、稽古と準備が進んでいます。
壁はまだまだ現れてくるかも。
楽観していい段階ではないのです。
壁は不意打ちのように、突然目の前に現れます。
なぜなら、私たちが気がついていなかった盲点から壁は現れるのですから。
ですから、私たちには壁が突然目の前に現れたようにみえてしまうのです。

さて、11月1日には、ほぼ完全に舞台を組んでの稽古に入ります。
そこでの実地確かめを経て、舞台図面も愛知に送らなくては。
照明デザインのための通し稽古の動画撮影も必要。
名古屋への運搬車両を乗せるフェリー予約は完了。
いろんなことに目まぐるしい日々が続きます。

「さちの物語」初演(P新人賞2022受賞記念公演)に向けて、いろんな領域がいよいよ佳境です。
身を引き締めて臨みます。

最後に。

そろそろブログでの「さちの物語」の稽古進行報告は終わりにしようと思っています。
代わりに、公開稽古やP新人賞2022記念公演の情報アップの方へ重点を移していきますので、引き続きブログの御愛読をお願い申し上げます。

【釜】






親子人形劇あそびワークショップ~申込受付中です。

2023.10.10 (火)

暑い日が続いたかと思えば、あっという間に肌寒い秋風が吹き始めました。
さて、毎年開催している「親子であそぶ人形劇がっこう」。今年は久留米と筑紫野で開催です。

今年のプログラムは、発泡スチロール人形をつくって、親子であそんでみるひととき。
劇人形工作は比較的簡単です。工作が苦手な子でも、手先が未発達の子でも、十分に取り組めます。
簡単な工作ですが、奥が深い。工夫して凝ってつくってみると、驚きの人形が出来上がります。工作が得意な子も、奇抜な発想を試してみたい子も、熱中できる魅力があります。

作ったあとは、親子で人形劇あそび。これまた奥が深いんです。毎年プログラムの改良を重ねています。今年はどんなプログラムにしようか…メンバーで協議しながら準備を進めていますよ。

親子でじっくり取り組む2時間強のプログラム。早くもお申し込みをいただいています。
お申し込み先着順で受け付けております。参加ご検討の方、お早目のお申し込みをお勧めいたします。
「親子であそぶ人形劇がっこうinくるめ」詳細はこちらから。

【尚】






さちの物語、第3クールへ

2023.10.06 (金)

すっかり秋ですねえ。
鹿の鳴く声が聞こえます。

さて、新作「さちの物語」は、そろそろ第3クールへ入ります。
各プロットがシャープに輪郭を現してきています。

ほんとに稽古が面白い。
ワッハッハと笑える面白さではありませんよ。
そんなことは、あくまでどうでもいいことだと思っています。

「ああしたらこう見える」「こうしたらああ見える」。
そんな試行錯誤の連続です。

一つの動きの変化で、表現の意味が全く変わってくるのです。
様々な動きを試してみて、最終的にどれをチョイスして作品を組み立てていくか?
それが知的にスリリングに、とても面白いのです。
あぁこれが稽古だなぁ、
と感じる毎日です。

さて、虐待を受けて育った主人公さち。
稽古をしながら、虐待からの回復とはなんだろう?と考えます。
そしてそれは、「誰かに話すこと(話せること)」。
私たちにはそう思えるのです。

誰にも話せないことを、誰かに話せること。

一番話したくないことが、一番話したいこと。

話したくないから(話せないから)、誰にも話さない。
でも、それが一番話したいことでもあるのです。
話すことが出来ないと、人は前に進めないのです。
主人公さちは、まさにそんな人物です。

私たちは、そんな主人公さちの息づかいを感じながら、その息づかいを切実に描き出したいと思っています。

さて演技論になりますが、稽古とは何なのでしょうか?
分かっているようで、突き詰めると、わからなくなるのが稽古とは何かということです。
これは、なかなかに厄介な問題なのです。

台詞を覚えて相手とかけあうのが稽古?

もちろん台詞は覚えなくてはなりませんし、それは使いこなされなければならないのですが…。

では台詞を使いこなすことが稽古なの?
使いこなしても、それだけでは稽古といえないと思うのです。

では稽古とはどういうこと?

それは、自分と他者の関係、自分とモノとの関係、自分と空間の関係を瞬間的に明晰に把握し、それをコントロールすることで、舞台に新たな意味を創造すること。
そう思えます。

そうすると、たしかに表現は、よりシャープになりエッジが効いてきます。

今作品の稽古では、こんなことに主軸をおいて、稽古が進んでいます。

そうすると、

瞬く間に、舞台の上で起きている出来事が鮮明に見えて来るのです。
それは、まさに驚きの連続です。

とにかく稽古が面白い。
ハードな毎日が続いています。
舞台装置づくりにも、人形美術も同時進行しています。
全て手作りです。

ですが輪郭が鮮明になってきた「さちの物語」に、心が躍動する思いです。

【釜】






久留米での人権講演会にて人形劇講演

2023.09.30 (土)

疾風怒濤の9月が終わります。

9月19日は、来年度のWAM助成申請締め切り。
私たちと連携している当事者支援団体の皆様、そしてそれぞれの支援団体が支援してある当事者の皆様の顔を思い描きながら、書類作成に全力を傾けました。
困難を抱えるこどもの文化体験保障のためにも、是が非でも申請を採択させたい。
そんな想いで、ぎりぎりまで申請書文言の見直しが繰り返されました。
採択結果発表は、1月の予定です。
採択された場合、来年度は5団体と連携することになります。

それ加えて「さちの物語」稽古。現在第2クール真っ最中。

その舞台装置は、いよいよ塗りの段階。人形製作も進行中です。

さて、そんな中。

昨日は、田主丸の水分校区人権講演会にて、「一郎くんのリススタート」公演と対話のひろばを開催しました。

主催は水分校区人権啓発推進協議会様。
私たちを呼んでいただき、ありがとうございました。
それから参加された皆様、対話のひろばで御発言いただいたことまで含めて、ありがとうございました。
あらためて御礼申し上げます。

さて、私たちは観劇後の対話のひろばを、あちこちで開催してまいりました。
ですが、参加された大人の皆様と私たちとの間で行う対話のひろば開催。これははじめて。
であるが故に、十分に準備を重ねて臨みました。

そして、あらためて思ったのです。
対話のひろばは何かをレクチャーする場ではなく、私たちと観ていただいた方々との「双方向でのコミュニケーションと気づきあい」の場なのだと。
それは、「お互い同士の傾聴しあう土台の上に成り立つデリケートな場でもあります。

啓蒙ではなく、気づきの場。

大変ハードな1日でしたが、様々の方々とお会い出来て、とてもよい時間となりました。
参加された皆様にとっても、よい時間であったことを願っております。

【釜】






福岡の久留米の地での人形演劇

2023.09.19 (火)

柿の実が薄くオレンジ色に色づいています。
毎日30度を越える毎日ですが、秋がだんだんと姿を見せてきました。

さて、秋が来ると冬がやってくる。

季節変化のスピードと新作「さちの物語」完成に向けてのスピードがほぼ一致したまま、毎日を送っています。
ですから、季節の変化は私たち上演班に焦りをもたらします。
稽古が加速化しています。

でも。

4時間稽古するとすれば、1時間はいつもミーティング。
稽古予定の各シーン各プロットで、「何を、どうやって表現するか」を納得するまで細かい打ち合わせをします。そして、やおら稽古開始です。

気がつくとそこまでで1時間がたっている…。
そんな感じです。
稽古時間とは、何をどうやって表現するかの実験工房でもあるのです。

さて、現在「さちの物語」は第2クールに突入。
物語と各シーンが輪郭を現して来ました。
第2クールでは、輪郭をくっきりと描き、それをブラッシュアップするつもりです。

クライマックスは、主人公さちが仮面をとるところ。
このドラマは、被虐待児童さちが身を守るために被ったお面をとる物語です。

被虐待経験をお持ちの方は皮膚感覚でお分かりでしょうが、虐待を受けると、人はお面を被るようになります。
そのお面で身を守ろうとしますが、それでは回復に結びつかないといえます。
ですから、この物語はお面をとる=回復=希望の発見の物語なのだと思っています。

さて、まとめに入りましょう。
私たちが日々福岡の久留米で創っている人形演劇。
それは、俳優劇と人形劇を組み合わせ。
それは、社会との緊張関係を失わずに表現をつくること。

私たちは私たちを苦しめてきたものの正体を見極めたい、その正体を見極めてもっと深く息をしたい。
その喜びを他者と共有したい。
だから人形演劇という手法を、自分たちで編み出しつつあります。

いま、福岡の久留米で姿を現しつつある「さちの物語」。
毎回3時間†6時間の稽古を、知的に、スリリングに、時に楽天的に、時に絶望して、創っています。

最後に補足ですが。

作品づくりの秘訣は、うまくいかない時に、それを見てみぬふりして回避する要領よさではありません。
「うまくいかない時の絶望とうまく付き合う」ことだと思っています。

そうしないと、作品の質があがらない。
そうしないと、作品が途中頓挫してしまう。

さあ、頑張っていきましょう!

【釜】






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