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コロナ禍の謹賀新年

2021.01.07 (木)

明けましておめでとうございます。コロナ禍の中で明けた2021年ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

昨年の劇列車は、一昨年度までと比べて、公演数激減に見舞われました。もちろんコロナ禍のためです。
少ないながら公演オファーもあったのですが、いまのところその全てがキャンセルになっています。
突然の不意討ちに、活動を成り立たせる財政基盤が大きく揺らぐ事態を迎えました。

一方で、公演数激減で出来たゆとりを活かして、理論と創造の土台を高くしていきました。
理論面と創造面では、新しい局面を切り開きつつあります。

首都圏への緊急事態宣言検討というニュースが飛び交う中で迎えた2021年も、なかなか先が見通せません。
しかし今年は不意討ちではありません。財政困難打開の対策も打っています。

さてコロナ後も、多分社会は元には戻らないと思われます。

2011年福島第1原発事故後の日本社会は、確実に変わりました。どんなに事故の影響が隠蔽されようとも、何かが確実に変わり、もはや元には戻っていないのです。

例えば、あれほど自然エネルギーに不熱心な政府を持ちながら、自然エネルギーは、確実に日常生活に根付きました。風車も日常の風景と化したのです。

ではコロナ禍は、何を変えつつあるのか?

それは、格差のひどい拡大と可視化なのではないかと思います。

30年続く新自由主義政策によって、そもそも経済格差が耐え難い程に拡大していた日本社会なのです。
そこにコロナが直撃。仕事を失うのも、経済的に困窮するのも、社会的に孤立するのも、多くが社会的弱者です。
株価が下がらずむしろ上昇しているなか、それで潤っているのは、多くが富裕層です。

従ってそもそも存在してひらきつつあった経済格差が、耐え難い程に拡大しつつあります。またそれが見えるようになってきました。
ウィルス感染は終わっても、一度変化した社会はなかなか元には戻りません。

その中での私たちです。私たちの文化運動です。
子どもの困難も深化しているようです。

家庭文化、地域文化が解体している中で(それも格差社会を反映して不平等に)、例えていうなら丸裸で無防備にマスコミから垂れ流される商業文化にさらされている子どもたち。
私たちは、そこを視野に入れた運動を展開していく必要に迫られています。

原理的にいえば、文化から疎外された子どもたちが、自らの手で自らの文化を奪還していかなくてはならないのです。
それが「子ども時代の保障」なのだと思います。

さて、微力ながら劇列車はそこに踏み出しました。この一歩が、今後どこまで続く旅となるのか?劇列車の創造と運動と組織を、どう変えていくのか?

本当に楽しみです。
苦しみながら楽しむのです。それが本気というものだと思います。
それでは皆様、今年も劇列車をよろしくお願いいたします。
【釜】






日々の雑感~年の暮れに

2020.12.28 (月)

2020年も残すところわずか。皆様、いかがお過ごしでしょうか?

ただいま劇列車は、「ちょうふく山のやまんば」のリメイクと、新作「どんぐりと山猫」稽古と道具製作が同時に進行しています。

「ちょうふく山のやまんば」リメイクは、9月よりとりかかっていますが、まだ終わりません。残暑厳しい季節から、もうすぐ厳冬期。延々リメイクが続いています。
しかし、時間をかけている分、さらによい作品になりそうです。

「どんぐりと山猫」は、大道具づくりがとてもたいへんです。今回の大道具は、1ミリ以上の誤差が致命的になる箇所も多いため、特に神経をはらっています。神経をはらう分、製作にずいぶんと時間がかかっているのです。

またいろんなことが同時に進行しています。

困難を抱える子どもへの巡回公演(筑後川コミュニティ財団助成企画)は、名称を「パペットシアターPROJECT†困難を抱える子どもへの人形劇観劇体験支援」と決定しました。目下準備進行中です。

朝倉市での「人形劇であそぼ!」ワークショップは、名義後援申請を始めました。
大人のための人形劇学校は、助成団体後援団体への報告書類づくりが始まります。

また日本演劇教育連盟の機関誌「演劇と教育」3月4月合併号に、「ちょうふく山のやまんば」脚本が掲載されます。そのため、掲載用に脚本手直しも進行中。

さて、コロナ禍で激動した1年の振り返りも書きたいのですが、それはまた別の機会にして、一つだけ付記しておきます。

劇列車は、コロナ禍の中で巡回公演激減に見舞われました。これは創造と運動の基盤である財政の困難を招いています。
しかし巡回公演激減の1年を、劇列車はあえて「創造と運動の理論化」にあててきました。

どんな創造もどんな運動も、理論の射程以上には行かないのです。理論の射程を超えた創造も運動もありえない。何故なら、自分たちが考えていないことを、自分たちで生み出すことなどないからです。

演劇関係の方々には、まるで錬金術を信じるように、「いつか自分たちが見たことも考えたこともないような傑作を生み出せる」と信じている方々も見受けられるようです。

しかし、オリジナルな創造にしても、社会の奥深くに向けて地層を掘っていくような運動にしても、残念ながら理論からしか生まれないのです。
考えた範囲を超えたシロモノを、考えた範囲で生み出すなど、とんでも錬金術といってよいのではないのでしょうか。

つまり、理論構築を怠っていれば、模倣以上の地平には行けないのだと思うのです。

その意味で、この1年はとても貴重な1年でした。

またコロナ禍は、現在の日本社会に潜在した問題を可視化させた禍でもありました。これについては、いくつかブログでも書いてきましたが、まだまだ書き尽くしてはいません。

さて、暖かい日であろうが、寒さが身に凍みる日であろうが、トントンカチカチと屋外での大道具作りの毎日です。
そんな中、2020年が暮れようとしています。
私だけでなく劇列車劇団員は、上述各分野の仕事を抱えて、毎日奮闘しつながら、新年を迎えるのでしょう。

2021年は、社会の周縁に追いやられた生きづらさを抱えた人々が、深く深呼吸できるような1年でありますように。
また、ブログをお読みの皆様にとって、幸い多い1年でありますようお祈り申し上げます。
【釜】






ありがとうございました

2020.12.23 (水)

「こどもと関わる大人のための人形劇学校」。充実した学びの時間となり、無事終了しました。
参加者の皆さん、そして全体講師を勤めてくださったくすのき燕さん、どうもありがとうございました。

講座1では、厚紙を三角形に切って、そこから見立て遊びまでやってみるワークショップ。厚紙の三角形という、ある意味で極限まで切り詰められたモノを、想像力で見立ていく遊びでした。くすのきさんの指導の下、人形劇の本質に根ざした楽しい時間となり、参加者の皆さんにも喜んでいただけました。

講座2では、人形劇クリニック。お話しサークルどろんこの皆さんの「三枚のお札」上演に、講師のくすのきさんが公開アドバイス。改めて人形劇が「モノによる演劇」であることを確認させられました。どろんこの皆さん、上演ありがとうございました。

講座3では、子どもの発達をめぐるフリートーク。保育士さんの発言、バスガイドさんの発言、とても興味深いものがありました。是非改めてお話しをうかがいたいと思いました。

さて、今年で2回目となる大人のための人形劇学校ですが、少しずつ輪が広がったようです。
この場を通じて「ふくおか人形劇・交流と研究の会」を立ち上げることもできました。
この会は、福岡の人形劇団の相互交流と相互研鑽の場になると思います。来春、第一回目を開催します。改めて皆様に御案内申し上げます。

また来年は、大人のための人形劇学校は、「市民人形劇学校」と名称を変更予定です。今年の講座3は、一日かけてのフォーラムに模様替えします。くすのき燕さんの「子どもと人形劇」についての講演と、「子どもと芸術」をめぐる実践報告と意見交換の場として再編成して、より充実した学びと交流の場としていきたいと考えています。(この企画への助成が採択された場合の実施です)

お名前はあげておりませんが、様々な方々の御協力を得て、この会を開催出来ました。この場を借りて御礼申し上げます。

【釜】






明日から大人のための人形劇学校

2020.12.18 (金)

寒波が到来しました。明日から2日間、大人のための人形劇学校です。
準備も万端整いました。

ワークショップですから、参加者の皆さんとともに作り上げる時間です。2日にわたって、よい学びの時間を創りたいと願っています。

私たちの暮らす福岡エリア、久留米エリアは、人形劇が決して盛んでもありませんし、根づいた地域でもありません。
しかし、モノによる舞台芸術(演劇表現と造形表現の融合)に、多くの人が魅了されるのは事実です(人形劇の民衆性)。
また表現の奥深さは際限がありません。子どもの発達に極めて有効な力をもつことも、私たちが積み重ねてきた経験的事実から立証できます。

そんなこんなで、遠い目標に「未来の児童文化を担う大人のリーダー育成」と「久留米での人形劇文化の広がり」を見据えて、今年で2回目の開催となるのが「大人のための人形劇学校」です。

昨年の第1回に比べて、参加者の顔ぶれも広がりをもってきています。
今回参加者の皆様、お気をつけてお越しください。コロナ感染防止策も講じております。
お会いできることを楽しみにお待ちしています。

【釜】






大人のための人形劇学校、近づきました

2020.12.10 (木)

師走に入りました。周りの景色は初冬色。赤や黄色に色づいた木々の葉も、だんだんとくすんできました。焚き火の煙も甘く匂う季節です。冬至まであと10日あまり。

さて、「こどもと関わる大人のための人形劇学校」の開催が近づきました。

講座1は人形劇体験ワークショップ、講座2は人形劇クリニック(人形劇団どろんこの上演と講師のアドバイスの様子を見て学ぶ)、講座3はフリートーク(こどもの発達と人形劇の関係をめぐる基調提案を元に参加者で話し合う)です。

講座1はまだゆとりがあります。講座2は定員に達しています。講座3は定員まであと僅かです。
参加を御検討されてある皆様は、お早めにお申し込みください。

今回の講師は、昨年に引き続き、日本ウニマ会長のくすのき燕氏。

講座2の上演劇団であるどろんこは、九州大谷短大卒業生でつくる人形劇団。

講座3の発言は次の方々です。まずは、ふくおか教育を考える会代表の多田さん。多田さんからは、ふくおか教育を考える会が精力的に取り組んでいる「演劇コミュニケーションワークショップ」の報告。
久留米市内の公立高校での経験が長い塚本さんからは「学びの共同体」の報告。同じく江頭さんからは、日本の学校を覆いつくした「能力主義」についての報告。
基調提案は劇列車からです。

日本のこどもの発達を阻むものを報告する基調提案を踏まえて、上記の方々の発言を受けます。そして、グループ討議で「それぞれの発言に共通する何か」を探っていく予定です。

いささか網羅的なワークショップですが、今回のワークは、人形劇の本質と技を学ぶ講座と、人形劇の観客となるこどもの発達を考察してみる講座。その2つの柱から成り立っています。

人形劇を演じる大人は、こどもが喜んでくれたらそれで満足する。こどもの教育に携わる大人たちは、学校の枠の中でこどもをとらえる習癖に慣れきってしまっている。

けれども、時には人形劇を観たり毎日を学校で過ごすこどもは、同じ一人のこどもです。同じ一人のこどもに、人形劇にしても教育にしても、大人たちはさまざまな方向から働きかけているのです。
ところが、大人たちはバラバラな働きかけで自己満足してしまっている。それは、それぞれの大人の都合でこどもをみる眼差しに、大人たち自身が慣れきってしまっていることの反映なのではないでしょうか。

こどもの芸術体験と教育体験は、こどもの立場から捉えるならば、発達を支える車の両輪のはずです。ですから、芸術も教育も、こどもの発達という同じ土俵に立つ必要があると思われます。
同じ土俵に立つには、この両者が同じ場を共有することから始まると思います。
これが講座3の趣旨です。

これはきっと、いまの日本では希薄になってしまった発想です。この発想が希薄になっているから、芸術の側は教育学の成果を取り入れることに怠慢であるし、教育の側は、芸術の力がこどもの発達に活用できることをネグレクトしている。しかもネグレクトしていることすら気がつかない。現在の日本は、そんな状況に落ちいっているのではないでしょうか?
これは深刻な事態です。

それでよいはずがないのです。
日本のこどもたちは危機的状況を生きています。国連子どもの権利委員会は、この危機的状況打開の必要性を、日本政府に対して再三勧告を出しているのです。

コロナ感染防止対策はとっております。ちょっと面白そうだなと思われる皆様、御参加いただけますと幸いです。とおし参加も大歓迎です。

【釜】






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