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おやこ人形劇場13時の回満席

2023.02.10 (金)

梅の花も開花しました。春の兆し。

さて劇列車上演班は、ただいま「どんぐりと山猫というはなし」全面改作の為、修羅場を走っている真っ最中です。
P新人賞最終選考会の為、1月29日の愛知県からの下見を終えてからも、まだまだ全面改作稽古は続いています。

この修羅場の真っ只中におりますのでお知らせが遅れましたが、3月5日のおやこ人形劇場「どんぐりと山猫というはなし」は、13時の回満席となっております。
13時の回のチケット販売は終了しておりますので、お知らせ申し上げます。

15時の回も、残席はあと10名分程度です。
御観劇を考えてある皆様は、お早めにお申し込みいただきますと幸いです。

さて、おやこ人形劇場「どんぐりと山猫というはなし」は、2021年7月「どんぐりと山猫」以来改作を続けながら、2022年中に、3月と7月のおやこ人形劇場(手打ち公演、自主公演のこと)で上演しました。
今回の全面改作上演で、4回目のおやこ人形劇場上演となります。

コロナウィルス感染対策を行うために1回の入場定員数を絞ってきた経緯があるとはいえ、「どんぐりと山猫」以来、計400名を越えるお客さまに恵まれそうです。
何度もしつこく同じ作品を上演しながらも、それでも満席が続いている事態に、改めて皆様に感謝申し上げます。

心血を注いだ作品であっても、過去上演した作品には、人は集まりにくいものです。
観劇という行為であっても「娯楽消費」として消費されてしまう時代と社会にあっては、同じ作品を4回も手打ち公演にかけて、それでもお客さまが来ていただける事態は、稀有なことだと思わずにはいられません。

劇列車上演班は、「どんぐりと山猫というはなし」を改作しながら、この社会を覆いつくしている「見えない(隠された)競争原理」に対して抱くとらえどころのないモヤモヤした感情にハッキリ輪郭を与える表現を創りたい、と試行錯誤を繰り返してきました。
稽古という時間は、基本的にはその試行錯誤の時間であり続けています。

また劇(人形劇)の上演というのは、それをお客さまに見ていただき、お客さまとともに「ああでもない、こうでもない」と語り合う場を創ることだと考えております。
今回の全面改作版(すなわち上演班の試行錯誤の跡)を、御覧いただければと願っております。

とはいえ、観劇とは楽しい行為です。
観ていただけるお客さまを退屈させない「今までこんなの観たことないよ」というような上演になるのでは?と、勝手ながら思っています。

どうぞ、一度御覧ください。

【釜】






残席わずかです~おやこ人形劇場

2023.02.05 (日)

立春を過ぎ、少しずつ春が近づいてきています。
さて、劇列車の春のおやこ人形劇場「どんぐりと山猫というはなし」も、チケット販売が始まっています。

3月5日(日)、13時からと15時から。場所は石橋文化会館の小ホールにて。
15時の回では、終演後に劇の感想をシェアする「対話のひろば」と舞台裏見学を実施。ご希望の方は、どなたでも参加可能です。

演目は「どんぐりと山猫というはなし」。今月中旬に名古屋で開催されるP新人賞に向けて、脚本から抜本的に大幅改定したものになります。
つくっている自分たちでいうのもなんですが…――これが面白い!
同じ題材で、ここまで違う作品に仕上がるのか、とつくっている自分たちでさえ驚きます。

より一層、鮮明に、シャープに仕上がった作品です。
初めて観る方はもちろん、2回目以降の方も、新しい作品として楽しめます。
どうぞみなさま、お楽しみに。

13時の回、15時の回ともに残席わずかとなっております。
観劇ご希望の方は、お早目のお申し込みをお勧めいたします。

【尚】






P新人賞最終選考会下見

2023.01.30 (月)

寒い毎日が続きますが、だんだんと日没も遅くなってきました。春が近づいています。

さて昨日は、近づいてきたP新人賞2022最終選考会に向けて、愛知県から愛知人形劇センターの方が下見にいらっしゃいました。

新幹線が雪にたたられたそうで、大変な思いをして福岡県久留米市までいらっしゃいました。
下見にいらっしゃったN様、どうもありがとうございました。
最終選考会当日は、どうぞよろしくお願いいたします。

最終選考会で上演する「どんぐりと山猫というはなし」(全面改作版)は、旧作とは違った斬新な準新作といった趣の作品になりました。
社会の見えない競争原理を、より鋭く鮮明に描き出した作品として仕上がりつつあります。

「世界に一つだけの花」という歌が、かつて流行りました。
それは、競争原理を否定しているかに見えて、実はしっかり(ちゃっかり)競争原理の上に乗った歌でした。
だからか、なんとも言えない嫌なモヤモヤしたなにか、違和感が残ったものです。

(と、私は感じているのです。私の感じ方と違う感じ方をされる方々がいるのは当たり前です。それを前提とした上での私の感じ方の話です。)

その違和感の正体を掴まえたい、見えない競争原理に対して、自分(たち)なりの答えを出したい。
その想いにせかされて、あがいてきました。

「表現する」とは、モヤモヤして正体を掴みがたいものに向き合い、そこに言葉を与えていく行為、言葉を与えることで自分なりの「答え」の輪郭をくっきりと描く行為なのではないでしょうか?

とはいえ、5週間で取り組んできた作品です。
2021年の「どんぐりと山猫」以来、2年半の歳月をかけた試行錯誤の土台の上にあるとはいえ、全面改作版に取り組んで僅かに5週間。
ですからまだ粗っぽいのです。
しかし、観ていただける皆様に、確実に力づよい波動が届くものと思っています。

話は変わって、3月は例年「春の巡回公演」シーズンとなっています。
今年も「おやこ人形劇場」(石橋文化センター小ホール)を皮切りに、久留米市K小学校でのパペットシアターPROJECT、ワークショップ、巡回公演と続きます。

春の上演作品は、全て最終選考会で上演する「どんぐりと山猫というはなし」(全面改作版)です。
3月だけで、この全面改作版は3~4回の上演となりそうです。
この全面改作版が、どのように受け止められていくのでしょうか?
不安とともに期待に胸が膨らみます。

【釜】






応援しています!~子ども若者基金クラウドファンディング

2023.01.23 (月)

以前、劇列車のブログでも取り上げました『子ども若者基金』のクラウドファンディングが、まもなく締め切りです。
過去のブログ記事はこちら。

子ども若者基金のおかげで、劇列車が取り組む観劇体験格差是正事業「パペットシアターPROJECT」をスタートさせることができました。
子ども若者基金は、一般財団法人ちくご川コミュニティ財団が運営しています。ちくご川コミュニティ財団は、地域密着型の“顔が見える”財団です。

私たちの「パペットシアターPROJECT」は、人形劇観劇体験や人形劇をやってみる体験の“体験格差”是正事業です。
“体験格差”という言葉、奇しくもコロナ禍になってようやく社会に認知されつつあるようです。

――他の人は体験したことがあることを、「自分だけ」体験したことがない。
幼児期のころから、繰り返し繰り返し格差を突き付けられることにより、大きな心理的ダメージになります。「なんで私だけ?」が次第に「どうせ私なんて…」と変化していき、自己肯定感の低さ、ひいては生きる意欲の低下にすら結びついてしまいます。

私たちは、「どんな子どもにも劇を!文化を!」をミッションに掲げるアート系NPOです。「どんな子どもにも」劇を届けたいのですが、このミッションを達成するには、大きな壁が立ちはだかっています。その壁の一つに、上演にかかる経費の受益者負担(=観劇料金)という壁があります。

観劇料金を負担できない家庭は、当然、劇場に来ません。ですから、経済格差は文化体験格差にもつながっています。
食事支援など対象者への直接的な支援ももちろん大切ですが、同時に、文化支援も大切なのです。

これがなかなか伝わらない。複数の助成団体で門前払いされました。

門前払いされた観劇体験格差是正事業「パペットシアターPROJECT」に、いち早く反応してくれたのがちくご川コミュニティ財団の『子ども若者基金』です。
ちくご川コミュニティ財団は、先述したように“地域密着型”です。
ですから、地域の住人たちが抱える課題を、一緒になって発見し、課題解決に向かって併走してくれる、稀有な存在なのです。

『子ども若者基金』は、個人や団体の寄付によって運営されています。「パペットシアターPROJECT」のように、認知されていないけれども確実に存在する社会課題にも敏感に反応してくれる基金の存続のために、みなさまのご協力をお願いいたします。

「子ども若者基金」クラウドファンディング詳細はこちらから。

【尚】






P新人賞最終選考会について

2023.01.21 (土)

皆様、いかがお過ごしですか?
今日は、お知らせが後手になっていましたP新人賞最終選考会について、皆様に御紹介したいと思います。

P新人賞?
なにそれ?

そう思われる方も多いのではないでしょうか。
P新人賞のPとは、人形劇(パペット)のP、オブジェと身体によるパフォーマンスのPを意味します。

P新人賞は、2011年度に愛知人形劇センター様が主催して開始された
「人形劇ジャンルの明日を担う斬新な才能を発掘するため」の全国的なコンクールです。
要するに、人形劇を超えた人形劇表現を目指す表現者たちのコンクール。そう理解するのが、分かりやすいかもしれません。

今年度「P新人賞2022」では、一次選考を通過した私たち劇列車と、同じく神奈川県と愛知県からの出演者、併せて3団体(個人)が、新人賞獲得を目指して最終選考会にて上演します。
名古屋市ひまわりホールでの最終選考会です。
皆様、よかったらお越しください。

といっても、福岡から名古屋は遠い…。
名古屋市周辺にご友人やお知り合いがいらっしゃれば、よかったらお声かけいただければ助かります。

さて劇列車は、2月18日(土)19日(日)の最終選考会に向けて、いま「どんぐりと山猫というはなし」の全面改作にてんてこまい中です。
最終選考会は、劇列車に創造的刺激を与えてくれました。

じつは、このP新人賞第一次選考ではコテンパンに叩かれました。
しかし叩かれなければ、今回の「どんぐりと山猫というはなし」全面改作に取り組むことはなかったと思います。

叩かれるということは、悪いことではないのです。
むしろ望ましいことです。
表現者であれば、積極的に叩かれる場に身をさらすべきと断言出来ます。

それはどうして?

叩かれることで、表現が揉まれるからです。
そして揉まれる中でしか、表現は豊かに鋭くなっていかないからです。
叩かれることを怖れてはなりません。
これは古今東西にわたっていえる真理です。

私たちには、描き出したいものがあります。
それは社会の多くの人には見えにくい問題群。
だからこそ、「どんぐりと山猫」に取り組んで2年半、タイトルも「どんぐりと山猫というはなし」に変えながら、改作に継ぐ改作に取り組んできたのです。

揉まれることで、自らが描き出したいものがより鮮明にシャープになってくる。
そう実感しています。

(これは自画自賛?いやいや、そう思えて仕方がないのです)。

そして稽古では、ゾクッとするほどの創造的楽しさを感じるようになりました。
私たちは、そのような中から生まれ出た「どんぐりと山猫というはなし」全面改作版にて、P新人賞最終選考会に臨みます。

3月5日の石橋文化会館小ホールでのおやこ人形劇場では、このP新人賞最終選考会バージョンを上演致します。
皆様、御覧いただければ幸いです。

【釜】






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